クリニックについて
浜松市中央区(旧南区)のいがらし皮ふ科

虫さされ

虫さされの原因

虫さされとは蚊、ブヨ、ノミ、ハチ、ムカデ、毛虫などに刺されたり噛まれたり、吸血されることが原因で発症する皮膚炎です。虫に噛まれることによって毒の成分や唾液成分の刺激により痛みを発症することがあります。また皮膚に注入された物質によって引き起こされるアレルギー反応によって、かゆみや赤み、水ぶくれ、腫れなどを発症します。

虫さされの症状

虫の種類や年齢、個人の体質によって変わりますが、一般的には皮膚が赤くなったり、盛り上がったり、かゆみ、痛み、腫れたりする症状が現れます。アメ玉くらいの水疱ができることもあります。アレルギー反応の「即時型」と呼ばれる刺されてすぐに症状が現れるものと、「遅延型」と呼ばれる刺されてから数日後に発症するものがあります。一度かゆみなどの症状が治まった後、また症状が再燃するのはこの「遅延型」反応によるものです。

アナフィラキシーショック

2回目以降に刺された場合に強いアレルギー反応が起こる場合があります。それをアナフィラキシーショックと言います。ハチに刺された場合に起こることが多く、1回目に刺された時は強い痛みと赤み、腫れが生じ1日程度で治まることが多いですが、アナフィラキシーショックを発症した場合は重症になりやすく、意識不明や呼吸困難が起こり、命に関わることもあります。救命のため自己注射を携帯する方法があります。ご心配な方は当院にご相談下さい。

結節性痒疹

頻度は低いですが、虫さされをきっかけに「結節性痒疹」ができることがあります。結節とは豆粒大くらいの硬い盛り上がりです。治癒までには時間がかかり、夜目が覚めてしまうくらい非常に強いかゆみを伴い、長い期間辛い思いをすることもあります。虫さされはこじらせず早く治すことがとても大切です。

蚊アレルギー

非常に稀ではありますが蚊に刺されたことで強い反応を起こす方がいます。刺された部位が赤く腫れますが、蚊に刺されただけとは思えない程の腫れ方をします。
38℃程度の発熱をすることもあります。翌年になっても瘢痕が残ります。EBウイルスの関与があるとされています。このような体質の方は数年~十数年後に血液の疾患を引き起こす場合があります。総合病院での定期的なフォローが必要です。命に関わることですので「蚊にさされると酷くなる」で済まさないようにしてください。

虫に刺されたら

虫に刺されたら応急処置として刺された部位を触らず、水で患部を洗うなどして清潔を保ちます。
患部を冷やすこともかゆみを抑える上で有効です。 かゆみを発症することが多いため、つい掻きむしることもありますが、症状を悪化させ治りが遅くなるので、できるだけ掻くことを我慢するようにしてください。掻くことで細菌感染、とびひ(伝染性膿痂疹)を起こす方も毎年何人かいらっしゃいます。びらん(皮むけ)、滲出液が出るなどの症状が見られる時は、早めに皮膚科医院を受診するようにしてください。

虫さされの治療

虫さされの治療は基本的にはステロイド外用薬を使用します。症状が強い場合はステロイド外用薬に抗ヒスタミン薬などの内服薬を併用します。症状が酷い場合は皮膚科医院を受診し適切な治療と治療薬を使用するようにしてください。
マダニに噛まれたり、毛虫に刺されたりした時は患部に虫の一部が残ったり、毒毛が肌に残ることがあるので、しっかり洗い流し皮膚科で取り除くようにしてください。マダニが付着している場合は引っぱったりせずそのまま受診してください。

虫さされの予防

虫さされの根本原因は原因の虫と接触することです。そのため、いかに虫と接しないかが大切です。

虫と接触しない方法 屋外
初期段階のニキビを治療し悪化を防ぐ製剤です。
表皮における角化細胞の分化抑制作用や毛穴の詰まりを解消する効果があります。
  • 虫のいそうな場所に行かない(野外、木の下、山、海など)
  • 露出の多い服装を避ける
  • 黒っぽい色の服を避ける(黒は虫が寄りやすい色と言われています)
  • 虫除けスプレーを使用する
虫と接触しない方法 室内
  • 燻煙材を使用する
  • こまめに掃除する